大村智先生ノーベル賞 北里大学特別栄誉教授、元北里研究所所長の大村智先生がノーベル医学生理学賞に決まりました。北里関係者としてこの上ない喜びです。
 エバメクチン(イベルメクチン)という抗生物質を発見され、熱帯の風土病の特効薬となり、数億人ともいわれる人々の命を救われました。日本にはない風土病なので、日本の一般の方の間ではあまり評価されていないかもしれませんが、世界的には評価が高く、数々の賞を受賞されています。中には学祖の北里柴三郎以来、日本人は2人目という賞などもありました。
 大村先生はゴルフがお好きですが、ゴルフ場でも土のサンプルを収集し、その中に新たな微生物がいないか、そしてその微生物から有効な抗生物質が産生されないか、という研究者の視点をいつもお持ちでした。その結果がエバメクチンの発見につながったとされています。また、エバメクチンの海外での販売によって私が在籍していた当時、北里研究所が頂く特許料は毎年十数億円でした。
 学祖北里柴三郎は第一回ノーベル賞の候補でしたが、日本人ということなどから受章を逃しています。大村先生の受章によって、雪辱を果たし、北里先生も喜んでおられると思います。